Pardubice Racecourse 2

 そんなこんなで馬が出てきます。この日は全部で7レース。うちアマチュア騎手を対象とした平地競争が1レース、Proutky(Hurdle)が3レース、Steeplechaseが3レースです。メインは第4レースのKřišťálový pohár města Pardubic(Proutky NL)、第7レースのStříbrná trofej podporovaná sázkovou kanceláří BETINO(Stch NL)。NLとは"National Listed"の略で、要するにチェコ・スロバキア調教馬に限定したレースとのこと。Velká PardubickáはListedに該当するので、すなわち国際競争というやつになります。"Křišťálový pohár města Pardubic"で「くじしゅたーろびぃー・ぽはー・むにぇすた・ぱるどぅびつ」みたいな読み方になりますが、舌噛みそうなの"4th Race!"って言うことにします。第7レースは読むことを諦めます。そもそも「ヴェルカー・パルドゥビツカー」の時点で日本人には難易度が高いのです。

 そんなわけで第1レース。この2日間を通じて1レースしかない平地競争です。むしろこのPardubice競馬場で平地競争をやっているとか違和感しかないのですが。Pardubice競馬場の外側のコースは置き障害のみが設置されており、このコースの置き障害を外して平地競争が行われます。

 いきなり面白い顔をした馬が出てきました。写真はCreola Tigerという馬。タイガーカフェの産駒です。騎乗しているのはMachačová Ivanaという女性アマチュア騎手。本職は獣医師らしいです。馬を曳いている人に女性が多く、皆様カジュアルでお洒落な格好をして出てきます。春から秋にかけて競馬が行われるため、とても華やかな雰囲気になるのもこの国の特徴です。

 せっかくですのでもう一枚。Darienという馬とTereza Podráská騎手。こちらも女性騎手です。馬を曳いている方は、競馬に馬を連れてきたというよりは、これから友達と街に遊びに出かけるような格好です。目の保養、目の保養。どうしても日本競馬業界は男社会ですし、このような雰囲気は純粋に羨ましいですね。

 さて、レースの距離は3200メートル。総賞金は40000コルナ(約19万円)、一着賞金は20000コルナ(約9万円)と、日本の地方競馬よりも安いくらいの賞金額です。例えば、この日の高地競馬のC3クラスの一着賞金は16万円ですので、それ以下となります。例によってレースはファンファーレもなく、ゲートではなくバリアスタートを使用しますので、なんとなくスタートします。とりあえずスタンドから離れて、やや人の少ない最終コーナーの辺りに陣取ってみるテスト。

 1周目。レースは前述のDarienが引っ張ります。Creola Tigerは番手から。

 2周目。抜け出してきたEpauled。レースはその4歳馬のEpauledが勝利しました。ここまでProutkyは1戦のみして2着、それ以外は平地を走っている馬ですが、そのいずれでも大敗することなくコンスタントに走っているようです。ハンデも68kgとかなり厳しい斤量を背負っていましたが、内容としては完勝。来年は障害を主に使うことになるのでしょうか。若い馬ですのでこれからに期待したいところ。Creola Tigerは最後失速し4着まで。

 勝ったEpauled。後ろでニコニコしているのがJindřich Fabris騎手と関係者。最終コーナー地点からウィナーズサークルまではそこそこ距離があるのですが、のんびり歩いて行っても余裕で間に合います。賞金額的には日本の地方競馬の下級条件戦と比べてもそう大差ないレースですが、そんなことよりも勝った人たちが嬉しそうなのが一番ですね。

 このあとは3レースほどポニーレースを挟みます。ジョッキーベイビーズとか見ていると、乗っているポニーの大きさで随分有利不利があるような感ですが、ここでは体高125cm以下、126-135cm、136-148cmと分かれており、合計3レース開催されます。写真を撮り忘れたので省略で。


Pardubice Racecourse 1                                 Pardubice Racecourse 3