Pardubice Racecourse 1

 さて、バスに乗って競馬場へ。最寄りのバス停からは競馬場の裏に出るので、そこからぐるっと回って入り口へと向かいます。ただし、往路の場合のバス停は道を挟んで反対側にあるので、往来の道を渡って競馬場に向かいます(土曜日のみ)。競馬場に向かう人たちがぞろぞろと渡るので、適当について行けばOK。ちなみに道路に沿って行くのではなく、競馬場の柵に沿って歩いて行くのがお勧めです。なぜなら競馬場に行くルートのちょうど脇にはVelká Pardubickáのスタート地点があり、続く第一障害、第二障害を見ながら歩くことが出来ます。写真は第一障害。さほど大きさもなく、平易な生垣障害ですね。

 一方の第二障害。第一障害よりも高い生垣障害で、後ろに空壕が設けられています。障害をここまで間近に見ることが出来るとなかなかテンションが上がります。

 さて、Velká Pardubickáの週はPardubice競馬場にて土曜・日曜ともに開催が行われています。有名なのはやはり日曜日のVelká Pardubickáですが、土曜日は"Překážkové dostihy"と呼ばれる、Proutky(Hurdle)及びSteeplechaseのレースが行われる開催となります。チェコの障害競走はどうしてもVelká Pardubickáの存在もあり、Steeplechase Cross Countryが目立つのですが、土曜日の"Překážkové dostihy"にはProutky及びSteeplechaseにおける大レースも行われ、なかなか豪華なメンバーが集まっていました。今回は土曜日の"Překážkové dostihy"にも行くことにしたので、金曜日からPardubiceに滞在しておりました。そしてこれが大正解。Velká Pardubickáは非常に人が多いのですが、土曜日はそこまでの混雑でもなく、しかも日曜日と同様の出店が出ているということもあり、のんびりと競馬場内を見て回ることが出来ました。そしてこの週末は気持ちの良い秋晴れで、まさに競馬日和。

 こちらがパドック。パドックはそこそこ広くて、Velká Pardubickáの出走馬の21頭ほどが回っていても問題ないくらいの広さ。木枠のついた生垣に囲まれており、この木枠がモノを乗せるのに実に便利。レースカードは乗るし食べ物も飲み物も乗ります。ついでにお子様も乗ります。左側は2メートルほどの塚になっており、混雑してきたときはこの上の方に陣取れば普通に馬が見えるという素晴らしい仕様。右の大きな建物がスタンド。その手前にはメインストリートのようなものがあり、ここにズラッとたくさんの売店が並んでいます。売店で売っているものはけっこう色々あって、ご飯やお酒の他、お土産物や馬術関連の装備まで売っています。ちなみに、あちらこちらでビールをはじめお酒をたくさん売っているのですが、CheltenhamやAintreeのように派手に酔っ払って騒いでいる人は見なかった記憶があります。どうもレースが終わったあとはかなり早めに撤収するようですし、なにかバンドのライブをやっているということもなかったので、そういう違いもあるのでしょうか。

 ちなみに、競馬場のトイレは無料です。Velká Pardubickáはやはりたくさんの人が来るということもあり、簡易トイレが屋外にたくさん設置されていました。どこぞの駅のように小銭を取られるということはありません。というわけで、安心してビールを飲みましょう。

 こちらがスタンド。スタンド以外の芝生のエリアはほとんど傾斜がなく、ここで立ってレースを見るのはやや厳しいと思います。チェコ人は日本人より総じてデカいですし、ついでに家族連れが数多く来るため、お子様を肩車した親御さんがあちこちに出現します。スタンド席は全て予約席で、チケットを買う際に座席指定をして購入します。Velká Pardubickáのチケットは6月くらいに購入したのですが、すでにいい席はほとんど売り切れていました。スタンドはいくつか存在し、場所によってはかなりお値段は釣り上がります。わたしはエリアDの最前列(写真右側の緑色の席がある辺りの奥のエリア)を取っていましたが、これで約5000円。Grand NationalやCheltenham Festivalに慣れているとまぁこんなものかという気分になりますが、冷静に考えるとそれなりに、というかかなり立派な価格。エリアDはスタンド前に存在するDropや、最後の直線がわりと良く見えるのと、パドックへのアクセスがいいので比較的便利な席ですね。ゴールからは少し距離があるので、ゴールの場面は騎手の背中を見る格好となりますが。

 さて、ここまでぶらぶら歩いてきて、イギリスやオーストラリアでは全く見なかった人たちがこの競馬場にはけっこういることに気が付きます。日本のように、いいカメラを持った人たちがけっこういるのです。日本のようにバカでかいバズーカ砲を構えた人はいないのですが、多くの人が嬉しそうに自前のカメラを構えて、馬の写真を撮っています。なお、いちおうVelká Pardubická当日は入り口で荷物検査がありましたが、何を確認していたのかは謎。とりあえずカメラや望遠レンズの持ち込みが禁止されているわけではないとのことです。400ミリレンズで筋トレをしているのはわたしくらいでしたが。ちなみに、カメラを持った人が多いとはいえ、日本のようにシートを敷いて最前列に陣取っている非常識な集団は見ませんでした。あいつら一刻も早く滅びて欲しい。

 で、このパドックの端っこにあるちょっとしたスペースがウィナーズサークル。Velká Pardubická以外の表彰式はここを使います。もうちょっと格好いいスペースを作ってもいいような気がしますが。レースの後は表彰式が行われ、カメラを持った人たちや、おそらく関係者の知り合いだろうと思われる人たちが周囲に集まります。とはいえ、この辺りで場所を取っているような人はいないので、実に平和に見物しに行くことが出来ます。


Pardubice City ~ Racecourse 2                       Pardubice Racecourse 2