Pardubice Racecourse 4

 さて、いよいよ第4レース。本日のメインの1つ、Křišťálový pohár města Pardubic(Proutky, NL)です。総賞金も30万コルナ(約142万円)と、なかなか立派な額になりますね。とはいえイタリアSiepiの最高峰であるGran Corsa Siepi Di Merano (G1)の総賞金は7万ユーロ(約850万円)と、金額としては全く異なるのですが。

 写真はポーランド最大のHurdle競走、Wielka PartynickaをぶっちぎってきたTrim。チェコ・ポーランドを中心に活躍する馬で、とにかく毎回のようにド派手な大逃げを打っては場内を沸かせる競馬が持ち味です。競馬になると引っかかるくらいの勢いで引っ張るのですが、パドックでは競馬におけるイメージとは一転して、非常に落ち着いて静かに周回していました。ちなみにWielka Partynickaは総賞金約200万円。芝コースの内側に申し訳程度に作られている狭いHurdleコースとは裏腹に、賞金額としてはけっこう頑張っています。そりゃチェコ調教馬行くわな。

 こちらはAztek。2018年のGran Corsa Siepi di Merano (G1)の勝ち馬。前述の通り、イタリアとチェコとでは賞金額が全然違いますが、イタリア主要競走ではチェコ調教馬が勝ちまくっています。ときどきフランス馬が遠征してきて、チェコvsイタリアvsフランスという構図になります。Aztekはこのレースの2017年の勝ち馬。2018年の勢いは凄かったのですが、今年に入ってからはいまいちなレースが続いています。なんとかここで復権を狙います。

 人気になっていたCheminée。今年から障害に転向すると、スロバキアTopolčianky競馬場のProutkyを含む4戦4勝と、破竹の勢いで挑んできました。まだ4歳の牝馬。超強力な実績馬相手にどこまでやれるでしょうか。鞍上はJan Faltejsek騎手。

 レースが始まります。例によってTrimが後続を引き離して逃げますが、かつてのような極端な大逃げにはなりません。

 後続も順調に障害を越えていきます。

 Trimは2周目からじわじわとリードを広げにかかり、先頭のまま最終障害を越えますが、これにひたひたと忍び寄ってきたのが人気のCheminée。そのまま後続を突き放し、終わってみれば2着のAztekに12馬身差をつける圧勝。Trimは3着に入りました。

 勝ったCheminée。チェコProutkyを走るメンバーとしてはかなりの一線級が揃っていたのですが、なかなかいい勝ち方でした。おそらく来年はイタリアのHurdleというプランも浮上するかと思いますが、どのようなレースをするのか今から楽しみですね。


Pardubice Racecourse 3                                  Pardubice Racecourse 5