Velká Pardubická 3

 エリアDの中央部は若干ゴールからは遠いので、ゴール直後はこのような図になります。他のジョッキーから祝福されるJosef Bartoš騎手。紫色の勝負服はDulcar De Sivolaに騎乗していたJosef Borč騎手ですね。となりの赤地に星の勝負服はイギリスのJames Best騎手。Pardubice競馬場は初騎乗ですが、しっかり混じっています。なおゴール直後のこの辺り、中の人は騒ぎすぎて足がつって動けなかった模様。

 派手にミスをして諦めたBridgeurも歩いて帰ってきました。あのミスさえなければ勝負に加われたかもしれません。頑張れBridgeur。初勝利目指して。

 入線した馬はその場で馬装を外されます。まるで勝った馬のように気持ちよさそうに夕日に輝いているのですが、実はTalent。好位で頑張りましたが7着でした。

 概ね馬が引いたところで、表彰式が始まります。Velká Pardubickáの表彰式はいつものパドック脇のなんとも微妙なスペースではなく、ゴール地点で行われます。Josef Bartoš騎手と、隣のスーツ姿の初老の男性がJosef Váňa調教師。

 で、この表彰式、勝ち馬の関係者のみならず、なんと7着の騎手まで呼ばれます。持っているトロフィーの大きさには格差があるような気がしますが。James BestとLeighton Aspellのイギリス障害騎手コンビも並んで登場(Rathlin Roseが6着、Talentが7着)。ところであのTheophilosのタオマフどこかで買えるんですかね。

 ちなみに、1着賞金は200万コルナ(約940万円)であるのに対して、7着の入着賞金は15万コルナ(約70万円)。直前に行われていたPoplerův memoriál skupiny Profireal Group(National Listed)の1着賞金が15万コルナ。他のレースも素晴らしいのですが、やはりVelká Pardubickáという存在はやはり他の競走と比べると数段、というか圧倒的に格が上なのです。このように賞金額を比べてみると、平場のオープン戦でも1000万円以上の賞金を貰える日本障害競走の賞金額はやはり破格ですが、このレースに単なる賞金額では測ることが出来ない価値があることは、この一連のレースの風景を見れば、わたしのように現地の言葉がわからない外国人ですら一目瞭然ではないでしょうか。

 TheophilosとJosef Bartoš騎手。表彰式の周りには大勢のひとだかりが出来ており、なかなか近づくのは難しそうでした。Theophilosの大ファンだとかいう女性が目立っていましたが。

 さて、レースの後は馬場が一般客に解放されます。特に予約は不要、抽選もなし、しかも無料、特に入ってはいけないエリアはないという神仕様。このVelká Pardubickáが行われた舞台を、思うがままに自由に歩くことが出来ます。もちろん障害にも触り放題。とりあえずゴール付近で待機していると、同じようなことを考えているらしき人たちがたくさん集まってきます。

 そんなわけでコースウォーク。はじまります。

 そりゃあもう絶対にここは行きますよね。Velký Taxisův příkop(Taxis Ditch)。一年に一度、Velká Pardubickáでしか使われない障害。大の大人がすっぽりと入ってしまう大きさの巨大な空壕です。もちろん空壕の中に入ります。

 Irská lavice(Irish Bank)。Velká Pardubickáでは手前が登る側です。ここも大人気。皆様障害に登って喜んでいます。

 2連続障害。実は2連続障害は4つほど並んで設置されており、そのうち2つをVelká Pardubickáで使用します。写真に写っている正面の障害は実はVelká Pardubickáにて使用されていないことに日本に帰ってきてから気が付きました。見た目は派手ですが、チェコのSteeplechase Cross Countryとしては比較的一般的な障害です。ちなみに、前述のIrská laviceからは森を挟んで反対側。スタンドからはそれなりに距離があるため、ここまで歩いてきている人はさすがに殆どおらず。

 それ以外の障害の写真は重複するのでこちらにまとめておきました。コースを散歩しているとだんだんと日が暮れてきます。例によって全体的な撤収はかなり早いようで、コースを散歩して帰ってきた頃には売店はほぼ店じまいをしていました。お土産を買うのであれば早めに目星をつけておいた方がいいかもしれません。

 なお、帰り道もバスです。徒歩でも帰れますが、例によって結構歩くらしいので、体力が残っているかたは頑張ってください。延々と散歩し続けていたせいで時間が遅かったため、通常の市内バスを使用。物凄く混んでいるということはなかったのですが、運が悪いと一本くらい見送るかなぁといった程度の混雑ぶりでした。


Velká Pardubická 2                                                                          Other