From Tokyo to Pardubice

 Pardubice(パルドゥビチェ)までの移動編。プラハまで空路、プラハからは電車でPardubiceに向かいます。Pardubiceには空港もあるのですが、本数も1日1本程度と殆どなく、いまいちどういった便が出ているのかは謎です。

 プラハまではエミレーツ航空のドバイ経由便です。LOTポーランド航空の方が安いのですが、いかんせん評判が微妙なので...。大事を取って日本でチェココルナに両替しようとしたら、両替所にチェココルナが殆ど置いておらず、目標金額の半分も両替できないというハプニングからのスタート。まぁ現地ではクレジットカードを使えばいいかと思いつつ、深夜便でドバイへと向かいます。エミレーツ航空の深夜便は、アイマスクや靴下、それから寝るから食事時も起こさないでください(もしくは起こしてください)みたいなステッカーを配っており、色々と配慮があって良いですね。おそらく競馬目的の日本人の大半がドバイを最終目的地にするのだろうなぁと思いつつ、旅行客よカネを落とせ落とせとプレッシャーをかけてくる煌びやかな店の数々をスルーして、ドバイは順調にトランジット。10月の日本に比べてドバイは暑く、順調に人権が削られて行きます。全人類は20℃以下の環境に生息すべき。ついでに言えばあの国はモノが高すぎです。缶ビール1本に誰が1000円も出すのやら。

 ネタがないので例によって機内食シリーズ。Google渾身のAIカメラ技術を使い、カメラアプリが勝手に派手に加工してはドヤ顔で見せてくるpixel3を使いながら、あえて一切写真を加工しないで載せています。しがない小市民なのでエコノミークラス。わりと高カロリーでお腹に溜まってしんどいのはいつも通りなのですが、焼うどんや蕎麦があったりと、けっこうバラエティーに富んだ食事が提供されます。それにしても乗継便だと、自分が食べている食事が朝ご飯なのか昼ご飯なのかわからなくなりますね。

 ネットで見てもさっぱり口コミのないチェコの入国審査。強面のおっさんがガラス張りのブースの中で腕組みをしてしかめっ面をしていたので超絶ビビったのですが、なんと"Dobrý Den!"と言っただけでなにも聞かれずに突破。チェコの入国には海外旅行傷害保険の付保証明書が要るとのことで、事前に書類を用意していたのですが、特に何にも言われませんでした。プラハ国際空港からプラハ中央駅(Praha hlavní nádraží)まではAirport Expressというバスを使います。チケットはバスの運転手からも直接買えるのですが、両替したばかりで小銭を持っていなかったので、空港のバスとかトラムとか書かれたカウンターでチケットを購入。不愛想な係員には普通に英語が通じます。頑張ってふらぶにーなーどらじー! って発音したのですが、普通に"Prague central station"でよかったのです。ちなみに"hlavní nádraží"(ふらぶにーなーどらじー、的な発音)で「中央駅」みたいな意味ですね。Airport Expressで、"Praha hlavní nádraží"までは片道60コルナ。日本円に換算すると285円くらいでしょうか。安い。ニュージーランドのSkybusは片道19NZD(約1300円)、オーストラリアのSkybusは片道19.5AUD(約1460円)。価格を間違えたのではないかと不安になりますが合っています。繰り返し言いますが、片道60コルナ。というか、両替所で100コルナ札(約450円)を山のように渡されて財布がパンパンになって不安だったのですが、この国の旅行は概ねこの100コルナ札で事足りるのです。

 そんなこんなでプラハ中央駅。なにやらプラハでイベントがあったらしく、この日のプラハ中央駅は大混雑。大きなスーツケースを持って移動したくなる場所ではありません。プラハ中央駅は観光地としても有名ですが、なんにせよ駅回りはあまり長居したいような場所ではないので、足早に電車に乗り込むことにします。一枚目はプラハ中央駅のやたらと芸術的な空間ですが、プラハ空港から着いた場合、この空間が面している道路とは反対側にバスが到着し、道路は渡れないために直接地下に降りることになりますので、この空間を通ることはありません。写真はいずれも帰り道のものです。

 さて、Pardubice中央駅(Pardubice hlavní nádraží)まではプラハ中央駅から電車を使います。なんでも駅のカウンターで電車の切符は買えるらしいのですが、大混雑でちょっと近づくのは気が引けたので、コミュ障引きこもりパワーを発揮して、"Můj vlak"というチェコ鉄道株式会社(České dráhy)の公式アプリを利用します。これは超優れもので、希望する出発時間や到着時刻、乗車駅と下車駅を指定すれば条件に合う電車を検索し、その場で切符を買うことができるというもの。しかも遅延や現在の電車の場所等の運行状況、発着するプラットフォーム番号まで教えてくれるという有能なアプリです。微妙に駅のカウンターで買うよりもお値段は高いとかいう噂もありますが、この旅行中電車はたったの2回しか使わなかったにも関わらず、2回とも遅延が発生しており、リアルタイムで情報をくれるという点、それから発着するプラットフォームを教えてくれるという点でありがたいように思います。送られてくるQRコードを乗務員のおばちゃんに見せれば問題なし。QRコードの画面を開くと、勝手にスマホ画面の輝度を最大にしてくれるというサービスもついています。これは意外と重要で、輝度が低いと読み取れなかったりして、自分のところで列が閊える悲しみを味わうことになります(ニュージーランドで味わった人)。ほら、日本でもよく慣れない外国人が自動改札機に引っかかって辛そうにしているじゃないですか。

 ちなみに、チェコでは公共のトイレは有料の場合が往々にしてあります。小銭で支払うことになるので、常時小銭をいくらか持ち歩いておく必要があるようで。プラハ中央駅のトイレは20コルナ。ご丁寧にゲートまで設置されており、なんと94円も取りやがります。すなわち、プラハ中央駅で3回おしっこをしたらAirport Expressに乗れるのです。いやまぁ緊急時のトイレは値千金ですが。一方でPardubice中央駅のトイレは8コルナ。日本円に換算すると約38円。この格差は一体。プラハ中央駅のトイレの方が圧倒的に綺麗でしたが、Pardubice中央駅のトイレには見張りのおばはんがいるので、人件費は大丈夫なのだろうかと心配になってみたり。

 プラハ中央駅からPardubiceまでは約1時間ほどの旅路。せっかくなのでということで1等席を購入してみたのですが、料金はたったの253コルナ、日本円で1200円ほど。行きは3人掛けの座席が向かい合わせになった個室。FF8でそういう感じの電車に乗っていたような記憶があり、ちょっとテンションが上がります。ちなみに電車では車内販売もあったりして、隣のマダムは優雅にコーヒーをお買い求めになっておりました。ちなみに意外と狭いので、わたしのデカいスーツケースは終始わりとスペースを占拠していました。デカい荷物を持っていると追加料金が発生するシステムは上手くできていますね。なお、前述のアプリでは座席指定ができるのですが、場所が分からず乗務員に案内してもらいました。行きは座席指定を忘れて、座る場所がなくて困っていたら適当に空いている席に案内された模様。

 そんなわけでPardubice中央駅に到着。駅としてはかなり立派な作りになっており、ついこの間訪れたオークランドのBritomart駅よりも大きいのではないか、くらいのスケールです。上の写真にある赤地に馬が描かれたマークがPardubiceの市章らしく、街のあちこちで見ることになります。さすがは馬の街ですね。道路はお洒落に石畳の路面となっていますが、これがスーツケースを引っ張って歩きにくいのなんの。なおこの旅行でわたしのスーツケースは底面にヒビが入り、ご臨終を迎えました。