Ellerslie Racecourse 2

 さて、そうこうしているうちに第1レース。レースカードを売っていた係員のお姉さんに、一眼レフ使っていーい? って聞いたら元気よく"No restrictions!"って返事を貰えたので、重い思いをして持ってきたProfessional Cameraと望遠レンズを堂々と使います。この日は全部で10レース。うち障害競走は4レース。せっかくのGreat Northern Dayなので全部障害競走にすればいいような気もするのですが、さすがに規模的にはこのくらいなのかもしれませんね。大障害やグランドジャンプの日でも障害競走が1鞍しかない日本競馬よりは良いのですが。それにしても来年から大障害がホープフルステークスと同日になるらしく気が重いところ。平地G1目当てのシート族が増えるじゃん。あいつらほんと滅びて欲しい。

 とりあえず、第1レースはHurdleの未勝利戦。Hurdle戦の最終障害の近くはタダで入れるエリアなのですが、内馬場へ通じる地下道の入り口の上部が少し小高くなっており、写真を撮るにはとても具合がよいのでそこに待機してみます。ニュージーランドのHurdleは写真のように、オーストラリアとは若干様相が異なりますね。ちょっと武骨な印象を受けます。

 ちょうど最終障害を越えたところ。手前は女性騎手Emily FarrとGrinner。外からぐいぐい伸びてきて、なんだか勝てそうな雰囲気でしたが。

 勝ったのはこっち、Aaron Kuru騎手が騎乗するBee Tee Junior。Aaron Kuru騎手はオーストラリアのBallarat競馬場に行ったときも見ました。Aaron Kuruはニュージーランドを拠点とする障害騎手で、これで障害競走は100勝目らしいです。最終障害から検量室やウィナーズサークルまではちょっと距離があるので、レースが終わったら早めに移動せねばいけません。

 第2~4レースは平地なので省略。第5レースはSteeplechaseの未勝利戦。実はこの競馬場、スタンドから離れて第1コーナーの近くで観戦することも出来ます。ここまで散歩がてらぶらぶら歩いてきたのですが、この辺りにはおそらくテレビ中継と思われる人と、写真を撮りにきたらしきカメラマンのお姉さん一人しかいないというこの上ない超快適っぷり。写真はpixel3で撮ったものですが、わりと色味が派手に出ました。pixelシリーズはわりと推していく所存。なにがいいって、Google純正アプリが使えるという点。中の人はこのあとチェコに行き、チェコ語のメニュー表を渡されて途方に暮れた時、Googleレンズが実に役に立ちました。

 1コーナー方向からスタンド側を見た図。写真の中央に映っているのはEllerslie Standです。右側に見切れているのがAscot Stand。その手前に見えるのが騎乗エリアで、騎手と馬が見えますね。騎乗エリアはAscot  Standの正面にあります。Ellerslie Standの脇にはお子様用の遊具があったりして、この辺りは日本の競馬場と似たような雰囲気があります。この日は天候もよく、多くの人が屋外で競馬を観戦していました。もちろん日本の競馬場のような場所取りはいません。スタンドの席の埋まり方を見る限りでは快適そのものですが、どちらかというと飲食エリアに多くの人が集まっていた印象です。

 返し馬が始まります。手前がEionとBuddy Lammas騎手。奥がMesmerizeとIsaac Lupton騎手。Isaac Lupton騎手はFonteraとNo Heroで中山グランドジャンプに参戦したことがあります。いずれも結果は出ませんでしたが、現在でもニュージーランド障害競馬の一線級で活躍を続ける騎手。いつかまたニュージーランドの強豪と共に中山に参戦して欲しいところ。

 Big 'N' RichとToni Moki騎手。Toni Moki騎手はテコンドーの選手で、2018年から障害騎手として本格的に活動をしている女性騎手です。

 レースが始まります。例によって特にファンファーレとかはありません。Steeplechaseの未勝利戦といっても、距離は4150メートル。中山大障害にも匹敵する長距離を走ります。ちなみにスタートはオーストラリアと同じくゲート式。ニュージーランドはゲート式とバリア式の両方を使いますが、どちらかというとゲート式の方が多い印象。

 スタンド前にあるStand Doubleを越えていきます。さすがに遠いですね。ちなみに内馬場はゴルフ場かなにからしく。

 スタンド前にある最後の障害まで来るとさすがに良く撮れます。こちら側が少し高くなっているため、このような構図になります。

 さて、この位置にいてはゴール付近にやってくる馬が見えないので、馬が1コーナー方向に行ったのを見てから、ぶらぶらとゴール方向に向かって移動します。

 レースは髭の渋いBuddy Lammas騎手が騎乗したEionが勝利しました。勝ち時計は5分35秒90。勝ち馬も歩くようにしてゴール。重馬場で行われた2018年の中山大障害ですら4分40秒8で走破しており、いかにタフな馬場であるかわかると思います。馬場議論は日本競馬ファンが大好きなそれですし、各国の事情に合った馬場を作ればいいと思いますが、個人的にはこういう馬場でこそ走れる馬がいるということは知っておいていいと思っています。

 Toni Moki騎手が騎乗したBig 'N' Richは3着。人気薄で後方をゆっくりと追走するというレースでしたが、よく頑張りました。


Ellerslie Racecourse 1           Great Northern Hurdle